どうも。ふくた(@fukushienblog)です。
秘密なんだけどさ・・・。うちの施設のサービス管理責任者って個別支援計画書、つくってないんだよね。いいのかな?
こうした疑問にお答えします。
ダメです!個別支援計画書の作成はサービス管理責任者の責務です。と、言いたいところですが現場任せにしている施設や事業所が多いのも事実です!
- サービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由
- サービス管理責任者の資格についてひとこともの申す
▶︎本記事の信頼性
本記事では、福祉業界で生きる私がサービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由について解説していきたいと思います。
※【登録は無料】福祉の仕事に就職・転職したい方のためにおすすめのサイトをまとめました。たった1分の登録時間があなたの未来を変えます。
サービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由
まずは、個別支援計画書のことを知らない方のために作成の流れをご用意しました。
これがサービス管理責任者が作成する「個別支援計画」です。
利用者の障害の程度はどのくらいのものなのか、利用者が今後どのようになりたいのか、どうすれば本人らしい生活が送れるかを個別に目標設定し、その内容が書かれています。
また、サービス管理責任者は、以下のような役割もあります。
- 施設や事業所の管理者との兼務:可能(ただし、1日の従事時間の半分以上は管理業務に従事すること)
- 直接処遇職員との兼務:不可能(ただし、手伝いは可能)
おもに就労移行支援、就労継続支援(A・B型)、生活介護、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、療養介護事業所では、サービス管理責任者は常勤かつ専任となっていなくてはならないのですが、管理者との兼務は可能になっています。
サービス管理責任者の仕事内容に関してはサービス管理責任者の仕事内容って何なの?生活支援員がお答えしますに記事を書いています。よろしければ合わせてお読みになって下さい。
それでは、本題のサービス管理責任者が個別支援計画書を作成していないケースが多いという話に触れていきたいと思います。
施設や事業所の規模が大きければ大きいほど、サービス管理責任者が個別支援計画書をつくらない傾向があります。
それはなぜなのか。
利用者の人数が多くて処理できない
これは想像できるところかなと思います。
利用者の人数が多ければ多いほど、書類作成は難航を極めます。
ひとりひとりの利用者のニーズを見極め、それを書類に落とし込んでいく。
現実問題、かなり大変な作業になってきます。
では、その利用者のことを一番よく見ている人間は誰か?もう、お分かりになっている方もいると思いますが
現場の職員です。
現場の職員が誰よりも利用者のことを見ています。
食事・排泄・入浴介助、日中の見守り支援を通して、利用者の現状やニーズを一番よく理解しているのです。
現場の職員が個別支援計画書をつくった方が、現実的であり、中身のあるものをつくりやすいのです。
ですから、利用者に担当職員を割りふり、その職員に個別支援計画書をつくらせ、上がってきた書類にサービス管理責任者が目を通し、気になる所は現場の職員にリライトさせ、ハンコを押してあたかも自分がつくったかのように見せかける施設や事業所が多くなるのです。
これは制度上の歪みの部分でもあります。
中でも、管理者を兼務しているサービス管理責任者は、他にも仕事が山積みされ、手が追いつかない現状があるのです。
現場の職員の反応はどうか
では、そうした事情がある上で個別支援計画書を作らされている現場の職員はどうか。
皆、複雑な思いを抱えています。
そう思うのは当然です。
本来自分たちがやらなくていい仕事をやらされているからです。
「何のためにこんなことやってるんだ?ムダな仕事を増やさないでほしい。」
誰しもこう思います。
施設や事業所によっては残業代が出ず、サービスで作らされている所も多いのです。
こうした不満が出てくるのも無理からぬことです。
サービス管理責任者は、こうした現場の職員の気持ちに対してねぎらいの言葉がけを忘れてはいけません。
現場仕事はともかく、事務作業が苦手な職員にとってはかなり苦痛な業務になってきます。
自分がやるべき仕事を肩代わりしてもらってるんです。
サービス管理責任者の資格についてひとこともの申す
サービス管理責任者という資格に関して、ちょっと私見を述べさせていただきたいと思います。
行政に対する苦言になってしまいますが、
施設や事業所に必置のポジションにしては研修がラクすぎる所が気になります。
施設や事業所推薦を受けた職員がほんの数日の研修を受けただけで取得できる資格の割には、重要なポジションであり、給与も高いケースが多いところに矛盾を感じます。
人員配置が追いつかないからという理由は百も承知ですが、もっとやりようはなかったのかと思います。
介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員(ケアマネージャー)など、資格試験という高いハードルを越えてきた人間こそ、その役目に割り当てるのが順当だと思います。
求人を見れば分かると思いますが、現実問題、国家資格の介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士の給料よりもサービス管理責任者の求人の方が給料が高いケースも目につきます。
一体何のための国家試験なのか、疑問に思ってしまいます。
このサービス管理責任者に限らず、福祉の資格制度は混沌としています。
どの資格の価値が上で、どの資格の価値が下なのか、求人見てても分かりにくいです。
私は、数日の研修を受ければ誰にでも取れてしまうサービス管理責任者や児童発達管理責任者、相談支援専門員よりも、厳しい資格要件や国家試験をくぐり抜けてきた介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士および国家資格ではありませんが介護支援専門員(ケアマネージャー)こそ、重要なポジションを与えるべきだと思ってます。
そうでなければ、資格制度そのものが意味を失ってしまうと思います。
サービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由:まとめ
まとめたいと思います。
サービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由に関してわかりやすく解説しました。お分かりになっていただけましたでしょうか。
- サービス管理責任者が個別支援計画書をつくっていない理由
- サービス管理責任者の資格についてひとこともの申す
サービス管理責任者は個別支援計画書の作成にとどまらず、職員の指導や行政機関とのやりとりなど、重要なポジションになります。
そんな重要なポジションだからこそ、法令を遵守して意味のある役割にしていかなければなりません。
人が足りないというのは言い訳になりません!
個別支援計画の作成にもしっかり向きあえる仕事環境を整えるのも運営・管理陣の務めだと思います。
法律や制度をきちんと守りましょう。
今回は以上となります。
※【登録は無料】福祉の仕事に就職・転職したい方のためにおすすめのサイトをまとめました。たった1分の登録時間があなたの未来を変えます。